ICOM IC-706MKUをUSBにて超簡易コントロール
 

 Toshihiro Yamagoe, JA2HYD

追加記事(2006.01.26)
関連記事 [CATシステム パソコンで無線機を制御する]
USB接続ケーブルをI/FにIC-7000をコントロール OnlineとーきんぐNo.68
 
     
 

筆者はICOM IC-706MKUでSSTVコンテストに参加したことがあります。この無線機は、モービル用のため、小さな筐体にぎっしりと機能を満載している機器なのに、ツマミ・ボタンが小さくて数が少ないため、コンテストなどでは大型機並みの使い勝手を確保できない嫌いがあります。これを解決するため、パソコンで無線機を制御しようと考えました。

写真1 980円のケーブル

SSTVでのQSOには、コールサインやRSV値等を入れたりするのにパソコンが必須です。うまく両方を制御できれば一挙両得になると目論んだのでした。

そこで、ICOM用のインターフェース回路図をじっくり眺めている内に、ピーンとひらめきました。それは以前に違う目的で購入していた携帯電話のデータ通信用USBケーブル(携帯電話の電話番号などのデータをパソコン間でやりとりするためのI/Fケーブルの利用です。(写真1、2)

これを用いると、簡単にICOMの無線機I/FであるCI−X(VではなX(ファイブ=Five)です)をUSBで制御できそうです。メーカの異なる 2種類のI/Fケーブル(確か、1,500円弱)を購入していたのですが、どちらも出力はRS-232Cの±12Vではなく、携帯電話用の+5VのTTL論理になってます。

ICOMのCI−Xの入出力は、±12VではなくTTL論理なので、簡単にインターフェースできるはずです。ケーブルの先端をバラすと、4本の線が出てきました。この内、赤色線はUSB電源の+5Vで、黒色線はGNDだろうと当たりをつけ、テスターで図るとピンポーン!当たりです(+5Vはケータイの充電用)。 ということは、残りの緑色と白色の線はTxd信号かRxd信号だろうということで、この2本の線をより合わせて、これをミニジャックの芯線側に、黒色線をジャックのアース側に半田付けしました。

インターフェースを恐る恐る無線機に差し込んで、皆さんお使いの定番 Ham Radio Deluxe を立ち上げると、いとも簡単に起動・制御することができました。

もう一つの違うメーカのI/Fケーブルの方は、赤色線・黒色線が+5VとGND、茶色線と緑色線がRxd・Txdでしたが、やはりFBに動作しました。

写真2 袋から出した980円のケーブル

最近(2005年11月時点)でもこのI/Fケーブルは販売されており、3年前と比べると値段は980円と安くなっているのに、Txd とRxd の信号にともない点灯するLEDがケーブルに付属していました。

筆者は秋月電子の隣の「テクノパーク東映」=パソコン用のパーツ・ショップで購入しましたが、もっと安い店があるかもしれません。

購入する際はドコモのPDC用(MOVA用)の「携帯電話用USB接続メモリー転送&充電ケーブル」を購入してください。

CDMA用のI/Fケーブルでもピン配置が異なるだけのはずなので、全く同様に使えると思いますが、未確認です。

注意することは、間違ってもFOMA用のケーブルを購入しないことです。FOMA端末はUSBインターフェース回路を有していて、インターフェースケーブルはコネクタ変換のみだから小型で超安いのです。

 
     
 
■ I/Fケーブルの改造から始める
 
今回、このI/Fケーブルを再度購入し、改造の過程をデジカメで撮りましたので、詳細に説明します。他社のケーブルでも、線の色が異なるだけで、改造方法は同一と思います。  

改造はケーブルの携帯端末側端子を分解することから始めます。すると、赤・黒・白・緑の4線とシールドの網線が出てきます。念のため、テスターで電圧を測ってみると、前回と同様に赤−黒間が+5Vと表示されます。となると、残りの白と緑の線が、Txd か Rxd 信号です。赤色の5Vは不要なので、ちょん切って先端をエポキシ接着剤で固めて絶縁します。

写真3 980円のケーブルのLED表示部 写真4 端末側コネクタをバラした状態

次に白と緑の線をより合わせて半田付けし、1本にします。(写真3)
こ の後 5Φのミニ・ジャックのアース側に黒色の線を接続し(写真4)、ジャックの中心側に白・緑の線を接続すれば、もうこれでUSB to CI−X変換ケーブルの完成です。(写真5) 
シールドの網線ですが、黒色のアース側と一緒にした方がノイズの関係で良さそうですが、一緒にしても・しなくても特に雑音は変化しませんでした。
 
写真5 改造した無線機側のプラグ 写真6 完成品

このインターフェースを用いて、Ham Raio Deluxeなどのソフトを動作させると、さすがに3.5MHzや7MHzのローバンドではノイズが気になります。無線機やアンテナの組み合わせによっては、当然生ずると思いますが、この場合パッチン式のフェライトコアを 2、3個ケーブルに挿入するときれいに抑止できます。雑音に悩まされたら、まずお試しください。  

この改造に関して、筆者は責任を持ちませんので、オウン・リスクでお願いします GL !  

ご参考
YAESU製の機器もTTLレベルのインターフェースですので、同じように接続できると思います。ただ、こちらの方は、Txd とRxd とが分離されていますので、2本を 1本として接続せずに、それぞれの端子に接続すればOKのはずです。こちらはリグが無いため動作確認はしていません、どなたか試して見てください。    de JA2HYD

 
[付録・1] Ham Radio Deluxe with the new ICOM IC-7800
      (Ham Radio Deluxeのダウンロードはこちらから)
Ham Radio Deluxe with the new ICOM IC-7800 コントロール画面
 
[付録・2] REMOTE( リモート)接続図
 

IC-7000、IC-706MKUG、-GM等にパソコンを接続することにより、周波数、モード、VFO A/VFO Bメモリーチャンネルなどをコントロールできます。

ICOMのトランシーバーはCT-17(CI-Xレベルコンバーター)を使用することにより、RS-232Cタイプのシリアルポートを持つパソコンが接続でき、外部コントロールを楽しむことができます。

本稿ではCT-17とRS-232Cケーブルの代わりにドコモのPDC用(MOVA用)「携帯電話用USB接続メモリー転送&充電ケーブル」の端末側をばらしてミニプラグ(モノラル)に付け替えて使います。

ミニプラグはトランシーバーのリアパネルの「REMOTE」に挿入します。 IC-706MKUG、GM、IC-7000などの取扱説明書を参照下さい。(編集部)

 
[読者から]  2006.01.26
匿名) CI-Vインターフェイスは、シリアルデータのTxDとRxDが直結されているため、CI-Vラインを携帯電話インターフェイスとリグが同時にドライブすることがあります。

したがって、製作記事のように、携帯電話のインターフェイスケーブルのTxDとRxDをそのままつなげ合わせますと、リグがCI-VラインをLowにドライブしたときに、携帯電話インターフェイスのTxD出力ポートに過大な電流が流れ、携帯電話インターフェイスの中のLSIが壊れたり、ノイズが発生する恐れがあるのでは?

筆者から) OMがいわれるように、タイミングがズレると壊れるかも しれません。私の思い付きは簡単でして、ICOM製のCT-17の回路図をみると、単純にMAX232の11pin( T1 in) と12pin( R1 out)が1本に接続されています。これで良いのかと思ったほどです。メーカーさんがやっているのだから真似しようという訳です。  

CT-17に使われているMAX232は色んな半導体メーカーが作っていますが、どれもオープンコレクタではないようです。 3つの製品だけを試しただけなので、もしかするとNGなケーブル品もあるかもしれません。アマチュアですので、壊れな ければ良しとしましょう、何より980円ですから。 
 
[JF1GUQ 日置さんから] 2006.01.27
ソフトは「Ham Radio Delux 3.2」を皆さん使用されていますので、そちらを ダウンロードしてインストールします。 QTC-Japanのホームページにある記事ですが、JA0SC吉池さん

CATシステム パソコンで無線機を制御する [付・基板図] をご覧くださ い。
この記事が今回話題の携帯電話USB通信ケーブルと切っても切れない関係に あります。ここで紹介しているトランシーバーとパソコンとの自作回路による接続部分 を、山越さんからご紹介いただいた携帯電話のUSB通信ケーブルが担当します。 このWebサイトからソフトは無料でダウンロードできます。

画面をスクロールす ると”HRD v 3.2”の文字が見えます。これが「Ham Radio Delux 3.2」のことです。 ・Download the kit via http or ftp, size ~ 7.5MB. の文字を見つけてくださ い。ここのhttpのリンクをクリックするとダウンロードが始まります。  JA0SC吉池さんはこのソフトの説明書を日本語化されていますので、じっくりご覧 いただくと、とっても役に立つことがおわかりいただけると思います。
 
[JI1FOL 矢田さんから] 2006.02.04
私の改造結果を報告します。YAESUのCATの方がHAM RADIO DELUXに完全に対応しました。ICOMの方は送信ができないこと(当たり前ですが)を 除けば充分だと思います。ただYAESUはコネクターがDsub 8ピンのも のを別に用意しなければならないことがやや高く付きます。

もしYAESUのリグにお使いのようでしたら配線の色別をお知らせしてしておきます。 携帯側のコネクターを切りますと、赤、黒、緑、白、シールド、の 5本に分かれてい ますが、使うのは黒、緑、白の3本のみです。ICOMも同じです。Dsub 8 ピンの接続は黒がアース。緑、がRxd、白がTxd にハンダ付けします。間違って逆にしても壊れることはありませんでした、

ただHAM RADIO DELUXが呼びこまないだけです。CATのコネクターは固定機以外は同じだと思います。 固定機はRS-232Cになっていますが、 私の場合、FT-817で非常の便利に使えます。非常に小さいリグですので ダイアルを回すのに一苦労ですが、これをHAM RADIO DELUXとともに使用すると簡単になりました、それになんと言っても、USB接続が最大の利点です。

PC との抜き差しが簡単にできることですね。ノイズの出方については私の場合は変わり ません。 HAM RADIO DELUXは結構、重いので、98SE、700MHz、メモリ512MB、では ちょっと複数の立ち上げが苦しいですね。近いうちにWindows XP、3GHz、メモリ1GBで やってみますが、ノートPCでもある程度の馬力が必要かと思いました。 今、FT-920,これはRS-232Cですが、他、FT-100FT-817 と接続しています。

IC-910Dで完全に送受信できます。スピードも最高の19200bpsで動作します。設定にはIC-910Dはありませんが、IC-910Hがありましたので、これでセットしました。多分、外国仕様はHなのだと思います。
私の場合、やはりFT-817が一番利用価値ありです。HAM RADIO DELUXEは小さいリグほど便利さを感じました。
 
[JA1XVY 平野さんから] 2006.02.16
お陰さまで980円のCDMA用のI/Fケーブル を使ってIC-756PROをコントロールできるようになりました。 送信もできるようです。 パソコンのディスプレイを半分に分けてMMSSTVHam Radio Deluxeを表示して使うと便利です。 ご報告まで。
 

QTC-JAPAN.COM 2006.01.06
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